Truma Saphirエアコンの実際1

エクシスには、床設置型のエアコンを夏の時期だけ設置しています。

全長599cmのフルコンであるHymer Exsis-i504で運用してみて、実際どうかというところを記載してみますが、ルーフエアコンや家庭用エアコンは冷却能力2.2Kwのものを使うことが多い中で、今回の車載用エアコンは一回り小さな1.8Kwの製品であることが前提条件です。

・夏の快晴炎天下でも、密閉された車内で過ごせるだけの室内温度が維持できる。

これは、海岸沿いの砂地駐車場という状況。
景色を見るために、窓は閉めるもののシェードは開けた状態なので、ヨーロッパ・フルコン特有の広くて傾斜のあるフロントウインドウから入る直射日光が、人ひとり横になれるだけのダッシュボードを触れないくらいに熱してしまいます。

また、ハイマー独自の大きな開口部を持つ天窓からの熱気も、遮光スクリーン越しに伝わってきます。

ハイマーのキャビンは高断熱のパネルで構成されているので、室内天井を手で触っても直射日光で熱せられた屋根の熱をあまり感じることはできませんが、開口部からの熱は否応なく車内温度を上げてくれます。
この状況下では、冷房無しでは車内で過ごすことは不可能ですが、1.8Kwの冷房能力で外気温より若干低い室温を保つことが出来ます。

車内は暑くはなく除湿されて冷風の流れがあるために、余程の暑がりでなければ、この密閉された車内で過ごすことが可能です。
このことは、エアコンを止めた途端に車内が暑く感じられることでも実感できます。

なお、上記は車体前部を太陽側に向けた状態であって、後部を太陽側に向けてフロントガラスから直射日光が入らない状態であれば、十分な冷房効果を得ることができます。

・気温の高い夏でも、日陰・夜間は肌寒い位に効く

炎天下でも自宅カーポート下の日陰で、ボディ後面だけ日が当たっている状況では20分も経てば寒くなり、温度設定を上げることになります。

温度設定といっても、インバーターエアコンではないので、コンプレッサーの制御はONかOFFの冷房と送風を交互に行ってのコントロールです。
もっとも、コンプレッサーが止まった後、暫くは冷えたエバポレーターで冷たい風が出るので、少しは可変かもしれません。

ガラス面からの太陽光の入力さえなければ、ボディの断熱性能により一度冷えた室内は涼しい状態を保ち、コンプレッサーの稼働も少なくて済むのは夜間の使用でも同様です。
車旅であれば暑い日中は移動時間となるので、冷房はカーエアコンが主体となりますし、キャンプであれば日中はオーニングの下で過ごす時間の方が多いので、キャビンエアコンはそれほど必要とはしません。

夏でエアコンが必要となる夕方から就寝前の時間帯であれば、冷房能力が十二分に発揮できます。
また、コンプレッサーの稼働も間欠的になることでバッテリーの稼働時間も延び、エアコンの恩恵を十分受けることが出来ます。

ガラス面積が多い599cmのフルコンに、1.8Kwのエアコンでもこれだけの冷房能力があるので、アルコーブ型で直射日光の入力が少ないキャブコンや、さらに小さいサイズのキャンピングカーならもっと良い冷房能力が得られると思います。