乗り心地や走行感はサスペンションに依存するところですが、タイヤが接する地面の不正は低圧タイヤが吸収してくれるので、全体的にソフトな走行感です。

そして、路面のギャップでは高圧タイヤの「ガン」とした衝撃の角が取れて、「トン」という今回の18インチ化のハイライトともいえる乗用車に近い感じを体感できます。
冬用タイヤに同じホイールのポリッシュタイプを使っているので、今回はマットブラックにしてみましたが、CPやLTの高圧タイヤに見慣れた目には扁平率55といえどもタイヤの薄さに不安を感じさせます。

乗用車用タイヤの空気圧負荷能力対応表をみると、2.9barでLI109を得られますが、このピレリ スコーピオン ヴェルデ オールシーズンにはMAX3.4barの記載があったので、まずは少し高めの3.1bar(エアモニ4で35℃時)に設定して様子を見ます。
ひとつ失敗したのは、オールシーズンと謳っているからにはあると思っていたスノーフレークマークがこのピレリには無いこと。
次回は、もう一つの選択肢であったミシュランのCROSS CLIMATEに変更するようになるでしょう。
DUCATO18インチ化に関し以下の注意点をご確認ください。
- ALKOシャシーは、FIATシャシーとは取り回しが異なるサイドブレーキワイヤーとリアタイヤ内面との接触に注意が必要です。
- 今回は7.5J・ET66のホイールですが、255/55R18タイヤの内側面とサイドブレーキワイヤーが接触するので、リアには5mm以上のスペーサーか、それを見越したオフセット(ET60以下)のホイールが必要になります。
- これらはFIATシャシーでは問題となりません。
- 日本ではこのサイズのCPタイヤの購入が容易では無いために、乗用車用タイヤを使用する場合はロードインデックス109の負荷能力以内で安全に稼働できる車両サイズに限られます。
- ライトシャシーなら全く問題ないでしょうが、MAXIシャシーは注意が必要です。
例えば、1bar空気圧が低下した場合、LI120のCPタイヤなら負荷能力が5600Kg(6bar)から4900Kgに落ちたとしても問題なく走行が出来ますが、LI109のXLタイヤでは4100Kg(2.9bar)が3000kgとなり、車両重量によっては走行に危険な状態になります。 - 16インチのCPタイヤは1bar低下しても4200Kg(4.5bar)の十分な負荷能力があります。
- CPタイヤを使わない場合、空気圧の低下に対する負荷能力の安全域が少ないので、車両総重量に対するタイヤ負荷能力が十分あることと、TPMSでタイヤ空気圧が適正管理できる場合にのみ18インチ化はお勧めできます。
- CPタイヤを使った場合は高い空気圧は変わらないので、高負荷とドレスアップ効果が主になり、乗り心地の変化は空気圧の調整具合によります。
すべてのFIATデュカト系キャンピングカーに適応できるものではないことをご理解ください。