デュカト18インチ化のタイヤ

ホイールの選択が決まれば、次はタイヤです。

今まで履いていたアジリスキャンピングはキャンピングカー用(CP)とはいえ、荷重能力を優先したライトトラック用(LT)のバリエーションの一つに過ぎず、乗り心地と走行性能を追求した乗用車用タイヤが選択できる今回はCP・LTタイヤを選ぶ必要性がありません

また、タイヤはオールシーズンタイヤとします。

居住地は降雪がほとんど無い場所ですが、山間部は積もることがあり、越県も考えて冬はスノータイヤに履き替えています。
それでも本当にスノータイヤが必要な路面状況に出会ったことは無く、オールシーズンタイヤで安全が担保出来そうなので履いてみることにしました。

今履いている16インチ・225/75R16の直径に近似した18インチタイヤは255/55R18です。

●16inch 225/75R16CP 115 タイヤ高さ744cm
●18inch 255/55R18XL 109 タイヤ高さ738cm

若干径が小さくなることによるスピードメーターへの影響も僅かで、スペアタイヤとして現状の16インチタイヤセットが使えます。

18インチのCP(キャンピングカー用)タイヤには、Continental VanContact Camper CP 255/55 R18 LI120(単輪負荷能力1400Kg/6bar)がありますが、日本での購入は容易ではありません。

このタイヤはアジリスキャンピング同様に高い空気圧を要求するCPタイヤなので、さらに高負荷に対応するために18インチ化が必要な大型モーターホーム用でしょう。

Continental Tires technical databook2017-2018より

今回は乗り心地改善のための18インチ化なので、こんなタイヤを履いてしまったら意味がありません。

高い負荷能力を持つタイヤなので、総重量に対する適正空気圧まで下げて使うこともできるでしょうが、簡単に手に入らない以上、普通に日本で購入できる乗用車用のエクストラロード(XL)タイヤから選択します。

選択肢に上がった銘柄は

ミシュラン

CROSS CLIMATE SUV 255/55R18 109W XL

ピレリ

SCORPION VERDE ALL SEASON 255/55R18 109V XL

この2種で、今回は納期の関係からピレリを選びました。

ピレリといえばP7。カウンタック、ポルシェ911Turbo・・・・

このトレッドパターンでご飯3杯いけるスーパーカーブーマーはこの年になって初めてピレリを履くことになります。

そもそも、高い空気圧を必要とするCPタイヤを選ぶ理由は、限られたサイズで高い負荷能力を得るためであり、インチアップにより同じタイヤ径でも幅を広げて接地面積を拡大する今回は、低い空気圧で必要な負荷能力を持つ乗用車用タイヤを履くことができます。

乗用車用でも、この位のサイズになるとロードインデックス(LI)は109で4輪負荷能力4100Kgあり、車検証車重2880Kgで最大載せても3150Kgにも達しないうちのエクシスには十分な能力ですし、FIATライトシャシー系キャンピングカーの標準タイヤは本来215/70R15 109なので問題の無い数値です。

車重が近い乗用車用タイヤとして、車重2780Kgのロールスロイス・ファントム(ロングホイルベース・全長599cm)を見てみます。

この車の標準タイヤであるGoodyear Eagle NCT 5 EMTのLIは前106・後ろ109(単輪負荷能力950・1030Kg)であることを考えると、別段おかしくないタイヤ選択であることが判ると思います。

ただし、CP・LTタイヤと乗用車用タイヤでは空気圧の低下に対する負荷能力の安全域に差があります。

空気圧が1bar低下した場合、
・225/75R16CP LI115では4800kg(5.5bar)が4200Kg(4.5bar)
・255/55R18XL LI109では4100kg(2.9bar)が3000kg(2.0bar)
となり、16インチのCPタイヤでは十分な負荷能力があっても、18インチの乗用車用タイヤではキャンピングカーにとって安全に走行できる状況とはいえなくなります。

このようにCPタイヤを使わない場合は、タイヤ空気圧の適正管理がより重要になります。