ハイマーエクシスi504が廃盤になった今、2021年現在日本で購入できる6メートルフルコンは、デスレフ グローブバス GTI-1のみです。

このGTI-1、エクシスの購入を迷っていた時に検討したことがあります。
35年位前に10年住んでいた杉並区にあるショウルームにもお邪魔しました。
一世代前のデスレフ・フルコンは今見ても好きなデザインなのですが、今のもフロントやリアの造形はロボット感満載でカッコ良くて好みです。

ルーフレールも車体と一体化したデザインで、スポーティー感があります。
エクシスはベースが同じフィアットでも落ち着いたドイツ車という感じですが、デスレフはイタ車の雰囲気もあって、アバルトのエンブレムチューンが出来そうでワクワク妄想していました。
中はオーソドックスなレイアウトですが、エクシスよりスペースをうまく使っていて、ラゲッジルームは削られるものの、リア・ダブルベッド下の室内側からの収納スペースが多いのが便利そうです。

ヒーターボイラーはTruma Combi 6で、上画像左のリアベッド下に設置されています。
清水タンクはリビングシートの下で室内設置ですが、車外床下の排水タンクはカバーや断熱材で覆われていないので寒冷地での冬季の凍結は心配です。
アドリアですら、ここはFFヒーターの温風で加温される発泡スチロールケースに納められており、デスレフも欧州ではOP設定があるようなので日本仕様では標準装備にしてほしいところです。
EBLとバッテリー等電装品がフロントシート台座の中にあるのは、デュカト系バンコンが用いる手法でスペース効率が良いです。

ラゲッジルームは、LPガス室の張り出しと床のFIATシャシーが飛び出た部分のカバーで凹凸が多いですが、十分な広さです。

ただ、ロードバイクを前輪外さずでの2台格納は厳しいかな。
右ハンドルで4Mオーニング、オーディオ一体アラウンドビューモニターや電気床暖房・シートヒーターなどエクシスには標準で無いものが付いて、排ガス検査の66万円が別途必要であるものの、税込1298万円は6メートルフルコンとして納得できる価格です。
東和モータースの新車在庫を見ていると、毎年の入荷分は速やかに捌けているので、実際に日本で売れているフルコンだと思います。
すでにリビングのデザインに新しいものは無いですが、コーチ部分の質感は車格相当だと思います。
ただ、フロント部分は、

フロントウインドウとシェードの間に謎のスポンジが無造作に貼り付けてあったり、

ダッシュボード周りの造りにも色々な素材のものが使われて、ネジ止めもなにかやっつけ仕事みたいな感じです。
これはデスレフの上級モデルも同じなのですが、ダッシュボード周りが前世代そのままで古く、昨今のインテグレート感が無いのがとても残念。
実のところ現車を見るまでは買う気満々でしたが、キャンピングカーといえどもやはりクルマという自分には、運転席周りが好みではないという一点だけが購入には至りませんでした。
ただ、エクシス-i504が廃盤である今の状況なら迷わず購入したでしょう。
そんなグローブバスも、2022年では内装色やキッチン機器・エントランスドアに新しさを見せて、全体的には変化は無いもののカジュアルな方向に振った感じです。

ここら辺は、ハイマーも木目ではない明るい内装を選べるようになっているので、欧州のトレンドなのでしょうか。

2022年のデュカトの変化に合わせて刷新してくるかなと思いましたが、残念ながら、ダッシュボート周りは旧来のままの様です。