デュカト18インチ化による高速域の変化

18インチにインチアップすることで、高い空気圧を要求するキャンピングカー用タイヤから、同じタイヤ径ながら低圧でロードインデックス109を得られる普通車用タイヤが履けるようになり、乗り心地が乗用車並みになりました。

扁平率は75から55へ、タイヤ幅は225から255へとなり、ホイールスペーサーも併用したことで、トレッドは、フロントが1810mmから1900mm・リアは1870mmから1950mmへと大幅に広くなりました。

車幅は2220mmなので、タイヤ幅を考えるとこのトレッド幅は限界です。

久しぶりに標準16インチを履いたエクシスiを見ると、タイヤが引っ込んだフルコン独特のカタチを感じてしまいます。

やはり、タイヤが四隅にバンと張り出ている方がカッコ良いのは、クルマである以上不変のようです。

閑話休題

エクシスi-504のホイールベースの330cmはフルコンとしては特徴的な短さになります。
全長599cmのデュカトキャブコンのホイールベース(WB)は345cmが殆どで、同じ全長のデュカトバンコンのWBは403cmです。(FRのメルセデスハイマーには636cmでWB325cmのものがありましたが)
短いホイールベースは小回りが利き、リアのラゲッジスペースも広くできる利点がある反面、一般的に高速の安定性には不利となります。

ハイマー・エクシスはAL-KOシャシーを採用しており、その他メーカーが用いるFIATシャシーとはサスペンション構造が異なります。
前車の660cmのデュカトキャブコン(WB345cm)と比べて全体的な走行性能は優れているものの、100キロを超える速度では挙動が神経質になり細かい修正が必要で、ハンドルを握る手に力が入るのは事実です(乗用車と比較して)。

これは、エクシスには最大749cmのモデルがあり、ホイールベースは110cmも長い同じAK-KOシャシーですが、そんな大きなモデルにも対応するサスペンションをそのまま使っていることと、軽量な車重ゆえの落ち着きの無さにも原因があるのかもしれません。

そんなネガも今回の18インチ化で、タイヤと車体のトレッド幅の拡大と、乗用車用の性能の高いタイヤによりこの印象は大きく変わり、低速域での乗り心地の改善以上の変化が高速域で実感できます。

100キロ区間の追い越し車線で、大抵の普通車が出している速度でもハンドルに手を添えているだけで、細かい修正を必要としません。
この辺は低圧タイヤ自体が路面の細かい不整を吸収することと、高圧タイヤに比べてステアリングの初期反応が下がったことによるものでしょう。

また、高速道路の、アクセルを踏まなくても100キロを超えてしまう左右にカーブの連続する長い下り坂、途中ブレーキを踏んでコントロールしていたのが、ノーブレーキで全く不安なく下れるのは大きな安心感を与えてくれます。

大型バス・トラックの追い越しでは、風圧での車体の揺れは感じるものの、ハンドルをとられるあの緊張感は無くなりました。

低速でも高速域でも乗用車感覚で、乗り心地も良く、運転もラクになると長距離走行の疲労感が全く違います。

今回、いつもは出さない速度でテストしてみました。
飛ばしているキャンピングカーは、他人から見て決して気持ちの良いものでは無いので、安全な速度でゆったりとした運転を心掛けます。