ハイマーの造り1

前車のスロベニア製キャブコンは新車で購入しましたが、盛大に奏でる軋み音と、ユッサユッサとした剛性感の無さで、半年で乗換えを検討し始める有様。

そのキャブコンの内装を分解してみるに感じたのは、精度の悪さと、組み立ての雑さ。
コーナー止めで直角を出してネジ止めしているだけで、木片を使って現場でチリ合わせしていたりと、バラしていて気が滅入る作りでした。

今のハイマーの内装をバラして気が付いたのは、ほぞ組みで剛性が確保されていること。

すべてのパーツがちゃんと設計されていないとほぞ組は出来ないし、NC加工の精度の高いパーツを使って組み上げているところがドイツ製だなと思わせます。

そのために、単にネジを外しただけでは外れないことが多く、ほぞ組していることを前提で分解する必要があります。

さらに、場所によっては、ほぞ組みの部分に植毛テープを貼って擦れ音の発生を抑える細かい工夫も見て取れます。
この植毛テープは至る所に使われており、例えば、天井に接する家具の木口にも貼られているのが分かります。

ハイマーは似た意匠を長く使う傾向があると思います。

そのことで十分な設計期間を設けて同じパーツを高い精度で多く生産し、不具合を設計にフィードバックできることがこの様な細かい造りになり、全体的な軋み音の少なさと剛性の高さ(と価格の高さ)に繋がっているのだと感じます。